グローバル人材を目指す英語と思考のブログ

“ふつうの人”とグローバルをつなぐ英語と思考

グローバルな人材とは?-大前研一さんに叱ってもらおう!

このブログのテーマは「ロコグローバルな(ローカルにいながらグローバルに通用する)人材」です。ちょっと小難しく、上から目線と感じるかもしれませんが、自分自身に「普通の人とグローバルをつなぐ人材なるために成長しよう」というきっかけから始まっています。なぜ自分がこのテーマにたどり着いたかというと、自分自身がアメリカや外資系企業でいろいろな国々の人達と仕事をする経験を通し、「ふつうの日本人」はグローバル人材という点ではかなり遅れているとの危機感を感じたからです。

私のささやかな経験からの観察では多くの人がまだ日本の成功神話から卒業することができず、まだ日本人はビジネスパーソンは一般的に優秀だと思っているように見えます。身近な例では「中国人やとかアメリカ人の仕事は適当」のような発言や、「日本人は真面目に働いているが、海外本社がサポートしてくれない」という話をよく聞きます。 また、最近入った中堅クラスの社員が「内容が英語なのでわからないから、日本語マニュアルありますかね」と平気で聞いてきたりします。

このような状況の中で、 私が勤めてるような中規模の外資系でも日本に対するフォーカスは年々下がってきており、アジア圏では中国やインドにフォーカスがシフトしています。 理由の一つは日本は成熟市場であり成長が望めないこと、もう一つは日本人がグローバル人材として認められていないことだと思います。

このような背景もあって、今回はこのブログテーマでもある「日本人のグローバル人材の資質」について考えてみたいと思います。 これから世界標準のグローバル人材になりたい方や 、今後のキャリアプラン参考になれば幸いです。また、子供にどういった教育をしていくかの役にも立つと思います。

ビジネスにおけるグローバル人材とは?

このトピックを考える時に避けては通れない人がいます。 歯に衣を被せない発言で日本社会の問題に厳しく切り込む大前研一さんですね。元ビジネスコンサルタントで、ビジネス雑誌では常連のお方です。都知事に立候補したこともあるので知っている方も多いでしょう。彼は日本企業や日本の競争力についてずいぶん前から警鐘を鳴らしており、発言は時として過激ですが、よく問題の本質を言い当てています。自分を同列に置くのも気がひけますが、私の意見と一致する点も多くあるので、今回は大前さんの考えるグローバル人材と私の経験と照らし合わせ、「日本人のグローバル人材の資質」について考えていきます。

今回参考にした大前さんの著書は約20年前に書かれた「サラリーマンサバイバル」、数年前に書かれた「個人が企業を強くする」と「日本の論点」、最近書かれた「大前研一2020」 を参考にしています。 大前さんが明確に下記のようにグローバルを定義しているのではないですが、大前さんの主張をメインに自分の考えを照らし合わせ、下記の通り「グローバル人材の資質」を定義しました。

  • 知的付加価値を創出する仕事の仕方
  • ロジカル思考/プログラミング思考/問題解決思考
  • 英語やその他の外国語の能力
  • 会社に頼らないマインド
  • 失敗を恐れない向上心
  • 学び続ける知的好奇心とリベラルアーツ 

では一つ一つこれらのグローバル人材必要と思われる資質にについて解説していきます。

  • 知的付加価値を創出する仕事の仕方

「知的付加価値」は「サラリーマンサバイバル」に登場する考え方です。大前さんによると「自分がもらってる給料と同等か、それ以上の付加価値を自分の仕事で 生み出す」ことです。もちろんこの付加価値は顧客の会社の業績が上がるなどのアウトプットも含まれています。例として大前さんは「1週間の休暇でとって自宅で仕事をし、休暇が終わってから、仕事をしていたので出勤にしてくださいと交渉できるか?」と書いています。これは自分のアウトプットに対し、給料を払ってくださいという意味ですね。実際に普通の人がこれをやると人事や上司から小言をいわれるでしょうが、会社や顧客がお金を払う価値のある仕事をしているかという点がポイントです。私は自分の日常業務からプロジェクトまでいろいろな仕事に値段をつけ、その価値換算をしていますが、自分が創出する付加価値について考えるよい機会になっています。まず自分の仕事に値段をつけてみると面白いですね。

  • ロジカル思考/プログラミング思考/問題解決思考

大前さんは元日本マッキンゼーのコンサルタントとして知られていますが、マッキンゼーに転職した時はコンサルのことは何も知らなかったようです。そこで一人前のコンサルになるために、かなりの時間を会社と仕事に費したようですが、コンサルと言えば問題解決・課題解決能力ですね。「サラリーマンサバイバル」で一つ印象的なエクササイズが紹介されています。「問題を分析して解決策を提案する練習」で、例えば会社への出勤時に目に入った広告やニュースに対し、その問題の解決策を電車が目的地に着くまでに導き出すという練習です。 他のコンサルタントさんが書いた本でも同じような方法が紹介されていました。私の場合は会社で発生する問題・課題はロジックツリーやなぜなぜ分析等でアプローチするようにしていますが、ツールを覚えるだけでなく、問題の本質を捉える力や仮説思考など、いろいろな要素が必要だと実感しています。普通の人でも絶えず疑問をもち考える習慣が必要ですね。

また、大前さんは最近の本でプログラミングの重要性を説いていますが、これは大量のデータを処理する必要のある問題が多くなってきているので、プログラミング的な考え方をしないと問題解決の糸口が見えないためです。私はプログラミングというよりもプログラミング思考がポイントだと思います。ここを押さえておかないとプログラミング言語に精通しているが、問題解決の本質を学んでないので、誤った結果になりかねません。

  • 英語やその他の外国語の能力

英語ができないことが日本人が海外で活躍できない大きな原因の一つとよく言われます。大前さんの主張も同じで、英語に対する意識の低さと日本の英語教育について彼の多くの著書で指摘しています。 私も海外から色々な人間が集まって開催されたリーダーシッププログラムなどに参加した経験がありますが、シンガポールやインドの人はやはり「同列」として扱われている気がします。今では私の会社のアジアの主要なポジションはシンガポール人、中国人、またはインド人です。日本では「別に世界に進出する気もないし・・・」とう方も多いと思いますが、ここまでグローバル化が進むと避けては通れない道ですね。ビジネスでもプライベートでも外国語の場合、まずは基本的な意思の疎通がしっかりできるということが目標になります。つまりビジネスの世界では「自分の意見・意思を伝える」ことが最優先ですので、日常会話やネイティブな自然の英語を目指すよりも、基本的ビジネス会話を学ぶのが近道です。

  • 会社に頼らないマインド

現実を直視する不安もあって、会社がいつまでも自分を守ってくれる幻想を持っている人は多いと思います。大前さんは会社にいる間に力をつけてどんどんスキルアップをするか、少人数でも起業した方が、よっぽど自分のためになると言っています。 私の日本人に対するステレオタイプな思い込みですが、会社への文句は結構得意ですが、一方で会社がいつまでも同じポジションで同じ給料を提供してくれると思い込んでいる人が多いような気がします。私自身は転職先を見つける力ぐらいはまだあると思いますが、さすがに起業は想像できませんね。ただいまは複業でプチ起業などが盛り上がってきているので、色々な働き方を考え、実践するチャンスですね。

  • 失敗を恐れない向上心

大前さんが「今の若い人たちは失敗をしないように教育されてきた」と約20年前の本で書いています。今でもその流れは続いていますね。 特に若い時に失敗を恐れずにどんどん転べと言っています。私がよく思う失敗を恐れることの弊害は「発言が出来なくなること」です。海外の人は見当違いなことでもどんどん質問をしたりし、発言しないより評価されます。私がアメリカで留学していた時はやはりなかなか発言ができず、ほぼ幽霊学生として見られてたという苦い思い出があります。また、細かいことを間違えないように心配していると、本質が見えなってしまうことがよくあります。ふつうの人が失敗に対する耐性をあげるのにおすすめなのはマインドフルネス思考ですね。このブログでも紹介していますので興味があれば読んでみて下さい。

  • 学び続ける知的好奇心とリベラルアーツ 

「少年老い易く学成り難し」とよく言われますが、大前さんはビジネスパーソンとして成長していくための必須条件の一つとして「知的に怠惰ではない」ことを挙げています。全ての仕事を新しい学びの経験として受け入れる、創意工夫するなどですね。 リベラルアーツについては「グローバルな仕事をする時に最も役立つのは「幅広い基礎」教養である 」と言っています。例えば哲学の重要性を説いています。哲学はつまるところ「考えるという学問」ですね。私は1on1ミーティングでよく「時間があったらなにをしたいか考えてきてみて」など課題を出しますが、多くの人が「考える時間がない・考えるのは難しいですね」と回答してきます。哲学者だけでなく、普通の人も「考える」という習慣を絶えず持っておくことがだ重要ですね。

まとめ-まず「ロコグローバルな人材」を目指そう

「日本は人材しか資源がない」と大前さんは言っています。このような簡単な言葉で論点を整理するのはさすがですね。私も日本以外で資源も人口も少ない小国がそれなりの地位を保ち、尊敬を得ているのもやはり人材にフォーカスした強さがあるからだと考えています。人材を育てる方法には国の教育、会社での教育、自分自身での教育があります。ただし、国や会社がなにかしてくれるのは現状を見ても期待はできませんね。そんな中で気持ちを切り替えてできることは、自分での自分の人材の開発をすることになります。たとえ大前さんのような超エリートではなくても、”ふつうの人”にもそれなりのレベルでやれることがあります。このことを信じて私はブログ・会社で人材開発・英語の社内ボランティア教育をやったりしながら、自分自身のグローバル人材化を目指しています。まずは自分が普通の人とグローバルをつなぐ「ロコグローバルな」人材になり、周りの人にも多少なりともいい影響を与えることが出来ればと考えています。10年後ぐらいには「世界が雇いたい国別人材ランキング」(そんなのがあればですが)の上位に日本人が入っていればうれしいですね。そうなれば私の老後も安泰です(笑)。

 

以上、「大前研一さんに叱ってもらおう!」でした。「ちょっと最近だれてるなー」と感じる方は大前さんの本で活を入れてもらいましょう!