グローバル人材を目指す英語と思考のブログ

“ふつうの人”とグローバルをつなぐ英語と思考

合理的でない外資系?- その裏にある合理性

このブログでの目線は「ふつうのグローバル人材」です。理由は私がどこにでもある規模の会社で、どこにでもある普通の仕事を海外や外資系で経験してきたからです。この「ふつうの目線」でみても、グローバルな企業文化、主に西洋的価値観のカルチャーの下で働くことは精神的に楽な面も多くあります。

 

ただ、確かに働きやすいのですが、外資系や国外の企業が必ずしも合理的というわけではありません。少なくとも多くの日本人の価値観では不合理、というかアホらしいことも同じように起こります。それに対応しなければならないのも同じですね。

 

今回は「合理的でない外資系?」というお題で、外資系の不合理さの背景と、その不合理さとうまく付き合っていくポイントについて考えてみました。外資系で働いているが、価値観に馴染めない方や、今後外資系で仕事をしてみたい方々に読んで頂ければと思います。

 

企業・組織が合理的とは?

そもそも「合理的」とはなんでしょうか?企業や組織の目標ミッションを実現するための論理的に無駄なくアプローチする思考や行動のことですね。売上であれば売れない製品を整理し、時代のニーズに合った製品を販売します。組織であれば不要な仕事を止めたり、効率化したりすることです。

 

外資系でおきる不合理なこと

では外資系がいつも合理的か?と言うとそうではありません。不合理な決定や指示もよくあります。海外の工場で起こった問題を規模が違う他国の拠点に対し、同じように対応するように指示してきたり、 プロジェクトで「絶対見ないよね」と思われる詳細な報告を要求してきたりします。しかもスピード感だけはあるので余計厄介です。

 

典型的な例では私の勤めている拠点の水道料金は微々たるものですが、「他の拠点で大きな問題があったので、水道メーターを定期的に自分たちでチェックせよ」というような指示がとんできたこともあります。

 

不合理の裏の合理性

ただ、このような不具合と思われる指示なども、その裏には「合理的理由」があります。私が思うに大きな理由は二つあり、一つは「トップダウン文化」、もう一つは「世界標準思考」という考え方でしょう。

トップダウン文化

トップが意思決定をするのは当たり前のことですね。 その指示は的確な場合もありますが、「思い付き」の場合もあります。トップに報告される問題は上にいくに従って背景が単純化されるので、逆に指示はシンプルになります。結果、「水道メータをチェックせよ」というような指示になります。

 

さらにトップは素早く決断することが合理的であるという価値観もあります。まだはっきりと固まっていない方針なども、トップダウンという形で指示が出ます。

 

また、会社を成功させる、V字回復させるようなトップは往々にして従業員達には合理的に思えない決断を下すこともあります。スティーブジョブズのような人がトップとして会社にきたら、ほとんどの会社は大騒ぎになるでしょうね。

世界標準思考

グローバル企業では「世界標準=自分の国」な企業も多いでしょう。USAの企業に多い気がします。視点が「USAが標準」なので、「アメリカで起こっていることは他でも一緒」となり、ちょっとずれた指示が飛んできたりすることもあります。また、「他国の拠点の多様性まで考えている暇がない」という場合もあります。

 

例えば海外では「倉庫から在庫を勝手に持っていってしまう」というようなことが起きたりします。日本ではあまり考えられませんが、この解決策として、「日本の倉庫もセキュリティーをしっかりしろ」と連絡が来ます。

 

不合理に対応するポイント

「不合理」への対応で一番基本的なポイントは「指示に従うこと」です。まずはリアクションが大事です。外資系は軍隊的な組織色があるので、トップからの指示に対する反応は迅速さが要求されます

 

次に相手が多様性を理解してくれている場合、標準かつロジカルなプロセスをこちらから提案してあげることです。例えば前述の水道メーターの話では、「各拠点での水道使用量に応じ、確認レベルを分ける必要がある」というような提案ですね。

 

最後に「どうしようもないという場合」もあります。この場合も指示にも従わざるを得ないのは同じです。例えば 「プロジェクトの進捗を逐一報告しろ」という指示があると、プロジェクトの本来の仕事に時間を使えず、進捗報告に時間を費やすという本末転倒なケースが発生します。対応としては適当に続けてフェードアウトを待つことです(笑)

 

まとめ-グローバル的合理性の理解

 合理的なイメージの強い外資系でも、実際そこに身を置いてみると、「こんなことして意味があるの?」とか「本社だけの話だよね」と感じるときが多くあります。ただ、その裏には「それなりの合理性」が存在します

 

グローバル企業では、やはり「トップやシニアマネジメント層が意思決定をする」という前提で指示が出されます。かつスピードが重視されますので、トップから「とにかく早く伝えたい」、「全体にまとめて、かつシンプルに伝えたい」という合理性が存在します。

 

また、一般従業員に理解してもらえない内容などは、リーダーのメッセージとしてとりあえず言葉にし、目を向けさせるという方向性が合理的と考えられます。

 

このような環境下では、スピード感と優先度が大事です。まずリアクションをし、進めてきます。その後、重要でないものは自然にフェードアウトしていきますので、すべてを正面から受け止めないしたたかさも大事です。そうすればストレスも少なくなります。外資系でうまくやっている人たちは、フットワークが軽く飄々とした感じの人が多いです。もともとの性格もあるかもしれませんが、グローバルな合理性という流儀に合わせて仕事をしていると、自然にそうなるのかもしれません。

 

非合理に思えることも、外資系の流儀ですので、「グローバルという郷」に入っては郷に従う行動が大切ですね。このことが組織や人材としての差別化につながり、ロコグローバル人材の育成に役立つと思います。

 

「外資系の流儀」ついてはブログでも書いているので読んでいただけると幸いです。

 

www.beglobalperson.com